現代文の解き方(第四回)
帰国子女の生徒さんで、英語はトップレベルの成績でした。
「帰国子女だから、国語ができない」
などとよく言われますが、英語だって、というか、むしろ英語の方が「論理的思考」が求められるのではないでしょうか。
だから、英語圏においてしっかり読み、しっかり書いてきた人は、日本語になってもそれほど「論理」自体は変わりない。
「英語をしっかり学んできたからこそ、国語もできる」
というのを体現してくれた生徒さんです。
「帰国子女だからこそ、国語ができる!」
答案を見ればそれがよくわかります。
最初の「要約」の段階で、すでに勝負がついています。
ピンポイントで正確に「問題点」「根拠」「結論」をおさえています。
この三点をおさえてしまえば、あとは手を変え品を変え、これらが設問になっていくだけです。
バツの選択肢も、しっかり根拠づけして消去しているのがわかります。
全体をざっくりおさえて、細部を詰めていく視点が秀逸ですね。
言語が変わっても「視点」は変わらないですからね。
小論文の書き方(第四回)
まだ四回目ですから、おぼつかないところもあり、具体例を外してしまいました。
ですが、立論はもうしっかりできていますね。
・接続の明示
・具体例の例示
立論の段階でしっかりできています。
だからこそ、この立論の段階で「具体例、ちょっとムリあるかも…」
気づいてほしかったですね。
そのための「立論」だから。
世界史選択だったので、歴史の中から具体例を例示、というのはとてもよいです。
具体例は、「時間軸」と「空間軸」で考える。
・時間軸…時間の流れの中で確定した事実=歴史
・空間軸…同じ空間の広がりの中で確定した事実=ニュース
「もし~ならば」仮定は具体的裏付けにはなってくれません。
「おじいちゃんが~」個人的な事実は客観的裏付けとなってくれません。
「客観的に確定した事実」
だからこそ、裏付けとして説得力を持ちます。
それはすなわち、「論証」として説得力を持つということです。
「しっかり論証した意見文」を「小論文」と言っているわけですから、論証部で「具体例できっちり裏付けする」というのはとても大事。
高校生レベルの小論文は、実は「具体例勝負」だよ、
なんて指導をしたと思います。
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