大学入試直前講座 『小論文のツボ』 其の七
「国立大学後期小論文 立論のポイント②」 〈指示関係の明示〉
前回、接続関係の明示について述べました。もう一つ、文と文とをつなげていく重要な働きをするものに指示語があります。
指示語というのは、原則、直前の内容を受けます。
早稲田大学の現代文、脱落文挿入でよくネタになるところですね。
反対にいえば、直前の内容を受けて文をつなげられるということです。
「それ」「これ」「そのように」「このような」と受けることによって、文と文とがすんなりつながっていきます。
指示語と接続詞は文と文との接着剤→「論」
特にも、二項対立(A対B)や、一方他方(一方ではA、他方ではB)、並列、選択(A、またB)など、二つの項目を受けていく際に、「前者」「後者」の指示語を使うと、とてもひきしまった文章になるし、読むほうも読みやすい、しかも、「前者」「後者」なら、一文が長くなっても「主述の対応」や「修飾/被修飾」の関係を見失うことはありません。
使いこなすと、とても便利な「接着剤」になりますよ。