大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の十三
「早稲田大学 評論用語の基礎知識⑥」 〈社会学・人類学 等〉
下記の用語について、早稲田大学では注をつけないどころか、虫食い問題になります。
「文明/非文明」の対立でいえば、「文明=秩序」「非文明=混沌」。
「意識/無意識」の対立でいえば、「意識=秩序」「無意識=混沌」。
「キリスト/非キリスト」でいえば、「キリスト=秩序」「非キリスト=混沌」。「西欧/非西欧」でいえば、…と際限なく色分けしてくれます。
ただし、何が「秩序」にあたり、「混沌」にあたるかは筆者の定義次第なので、定義をしっかりおさえましょう。
混沌・渾沌(こんとん=カオス)…天地創造以前の世界の状態。
物事が入り混じってわけがわからない状態。
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秩序(コスモス)…秩序と調和とをかねそなえた宇宙、世界、一つの体系。
体系…個々のものを統一した組織。一定の原理で組織した統一的な全体。
ヒエラルキー(階層構造)…建築物のように段階的に層をなすもの。
ピラミッド型に序列化された社会階層。
例)(社長-部長-課長-係長-社員)。
ちなみに、「秩序」は「体系」「ヒエラルキー」などと言いかえられる場合もあります。
早稲田大学の現代文で、最も好んで虫食いになるところですね。