大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の十一
「早稲田大学 評論用語の基礎知識④」 〈対立関係〉
評論読解の基本のキ、対立をふくんだ関係をあらわす語は何らかの形で設問になります。
立教大学や同志社大学なら四、五〇字の記述、早稲田大学なら全体の要約問題といったところでしょうか。
いずれにしても、「何と何が対立関係なのか」をはっきりさせることがポイントです。
矛盾…つじつまが合わないこと。
逆説(パラドクス)…一見、真理に反しているようで、実は真理をついたもの。
互いに矛盾しながらも一つの現実となっていること。
例)「急がば回れ」、「クレタ人は嘘つきだ、とクレタ人が言った」等。
皮肉(アイロニー)…物事が予想や期待に反した結果になること。
「矛盾」と「逆説」が同じようにみえますが、「矛盾」とは、ただあいいれない関係性を言っているだけなのに対し、「逆説」は、あいいれないが一つの現実となっているものをさします。
とにかくよくきかれるのは「逆説(パラドクス)」です。
本文中に「逆説」とあったら必ず設問になります。虫食い問題の選択肢の中に「逆説」とあったら、かなり正解くさいですね。