大学入試 基礎講座 『現代文・小論文の基礎』 其の六

「接続関係」 〈順接(原因・理由)〉

逆接の機能はわかりましたね。
「自明性に対するツッコミ」や「自分の意見の強調」でした。

「人のことつっこんで、じゃあ、お前はどう考えているんだ?」と、それに対する答えが結論。

「なんでそんなことが言えるの?」と、それに対する答えが論証(結論の根拠)です。

論文とは、論証をともなった文章である。

と定義してきました。論証もなくただ自分の考えを書いたら、それはただの随筆(エッセイ)です。
小論文も論文である以上、必ず論証がともないます。そこで、「順接(原因・理由/結果)」の展開が必要になってきます。

原因・理由・根拠

順接「だから」「よって」「したがって」「~ために」「~ゆえに」「~ので」

結果(自分の意見)

論文の基本構造

1.問題点(1点)は何か?
2.結論の根拠は何か?
3.結論(1点)は何か?

順接(原因・理由/結果)は上記の「2→3」に決定的にかかわってくる重要な接続です。
また、現代文においても、説明問題、虫食い問題など、重要なツッコミどころになってきます。

「なんとなくカレー」ではなく、「最近野菜が不足しがちだから、カレーを食う!」

「なんとなく経営学部」ではなく、「将来起業したい。よって経営学を学ぶ!」

普段からが論理(ロジック)の練習です。
資本主義社会を生きるわれわれにとって、自身の判断に必ず根拠づけをしてみるというのはとても重要な作業かもしれません。
じゃないと「なんとなく」宣伝広告にのせられて生きているだけになったりして…。