大学入試直前講座 『現代文のツボ』 其の十

「早稲田大学 評論用語の基礎知識③」 〈空欄補充問題〉

早稲田大学はとにかく虫食い問題(空欄補充問題)を出しますね。
早稲田大学に限らず、評論の虫食いでとにかく出されるのが「典型」です。

典型…ある性質・特徴をもっともよく表した型。

類型 … 似かよった型、ありふれた型。

「日本においては、言語明瞭意味不明、というのが政治的スローガンの特色をなし、『美しい日本』などという言説にその(  )がうかがえる」といった虫食い問題。
数多くのものの中から、たった一つだけ取り上げているのは、「ある性質をもっともよく表した型=典型」だからなんですね。
ほんとうによく出ています。
決めつけるのはまずい、まずいけれども選択肢の中に「典型」があったら、ほぼ正解くさいですね。

と、問題になる、ならないにかかわらず、「普遍⇔特殊」の対義語はおさえておかなければ、そもそも読解が成り立ちません。
逆接(しかし、だが、~が)の前後で二項対立関係、で、どちらか一方を空欄にするなんていうのは、現代文では「典型」的な設問ですね。

「特殊」は「個別」などと言いかえ可能、「普遍」は「一般」などと言いかえ可能、どれできかれても入れられるようにしておきましょう。

特殊…あるものについてだけあてはまる性質。

普遍…広くゆきわたること。あらゆる物事に広くあてはまる性質。